(廃) 鉄塔のある鉱山跡 / 近隣の遺構 [high線]
実は鉄塔鉱山の探索時、
メインとして考えていた獲物は鉄塔ではなく、隣にある索道施設が丸ごと残った鉱山跡でした。
上画像はその鉱山の遠景。冬には雪も積もるこんな場所に一年中人が住んでいたとは...
この遺構の特徴は、地形的な要因からか残留物が非常に多い事です。
鉄塔鉱山関連記事でリンクしている北信州探検日記さんが実際に到達され、探索していますが
初めて見た時は目玉が飛び出しかけました。
遺構に向かって明瞭な踏み跡が数本観察できるものの、
地形図で見る以上にアプローチが険しく、稜線を間違えると無装備での到達は非常に困難。
隠れ岩壁や火山ガス噴出場所が無数にあり、今回の探索では最終的に撤退しました。
最接近した場所から最大望遠で捉えた画がこちら。
トロッコの墓場と
索道のターミナル。
あとこの鉱山関連の遺構と思われるもので、詳細な観察ができたものがこちら。
腐った電柱と、鉱山から伸びてくる電線。
穏やかに見えて、歩くだけでも困難が伴うこの斜面に電柱を敷設するとなると、
古い時代だと人の手以外に術はないでしょうから、その困難は察して余りあるものです。
さすがにスリングとカラビナで作った特製ヌンチャクだけでどうかなるルートではありません。
地形と気候の影響で残留物の移動が激しい場所と思われるだけに、
ルートを再考して早めに仕留めておきたい遺構です。
悔し紛れに、移動中発見したスキーゲレンデの端にある遺構もチェック。
ズリと鉱滓が積み上げられている状況や、鉱水抜きパイプが設置されている事から
この遺構も鉱山関連施設と見て間違いないでしょう。しかしだいぶ規模は小さいです。
貯留施設か積み出し施設か、丸鉄筋が使用されており、古い時代のものであるようです。
斜面に流れ出した不安定なズリをパスしなければならず、
到達したとしても面白い残留物は期待できなさそうなので、この遺構の探索はこれで終了。
ちなみに、最後の遺構は他のものに比べ火山ガスの濃度がけた違いに高く、
命の危険を冒してまで到達する見所もありません。
近付くと息苦しくなってくる程だったので、今回の探索全行程の中で初めて
NBC対応のフィルターを付けたマスクを装着して探索しています。
画像左奥は草も生えない噴出口で、
風がない場合谷底全域にガスが溜まることも考えられますので、
この遺構への接近はお勧めしません。
special thanks:北信州探検日記
ほりけんさま、nice!ありがとうございます。
by はまさん (2010-10-11 22:06)