幹線隧道三本勝負(3) [high線]

 直線区間から眼下に広がるパノラマを楽しんだら、
いよいよ最後の隧道が口を開けているのが見えます。
11102300.JPG
笠石が省略されていないのが、なんとも大正の香りですね。

入坑前に坑門をチェック。
何やらいろいろな機器が設置されていたようで、
おびただしい数のボルトが突き出しています。
11102301.JPG

さらに、トンネル外にき電線を通していたと思われる架線釣りには、
鉄製の梯子がかけられていて、アプローチ可能。
点検作業用のステップには、巨大なガイシが転がっていました。
11102302.JPG
梯子の状態は永年潮風に打たれているナリです。
梯子が崩れた場合、リアルに恐怖を感じる高さから転落します。

いよいよ入坑です。


11102303.JPG
入坑後しばらくは、支保工で補強が入っています。
支保工自体が潮風で腐食しているところも多く、落下してきた場合ちょっと困った事に。

11102306.JPG
「めがねトンネル」の異名の通り、ずらーっと海側壁面に窓がついています。
トンネルというよりロックシェードに近い構造ですね。

11102307.JPG11102308.JPG
窓の一つに近づいてみると、型枠に使った木材が、しっかりと壁面に転写されていました。
おだやかな海と空に、垂れ下がったツタが効果的で、まるでミュシャの絵のようです。

11102304.JPG11102305.JPG
窓から外に出られる場所もあります。外壁には、後補の架線釣りが付けられています。
こういう現場合わせの感じ、好きなんですよね。

11102309.JPG
残留物はおもにガイシが多いですが、線路と枕木の間に挟むゴムやボルト、
線路のズレ止めや、はてはツルハシなんかも残置されています。
こういうのの回収基準てどうなっているのでしょう??

11102310.JPG
さらに進むと、反対側坑口にはラーメン構造の延伸部があります。
坑口法面にあったステップがトマソンになっていたので、登ってみました。

11102311.JPG
手書きの曲線票、多いなぁ。
このあたりになると、ぐっと近代から現代に近づきますね。

11102312.JPG
最後に見たガイシは、半分土に埋もれていました。
陶器は劣化が遅いですから、忘れ去られながらも人の残り香を伝えてくれるでしょう。

11102313.JPG
こんな風景の中、つい40年くらい前までは電車が爆走していたなんて
全く信じられないような静かな散歩道でした。

●独断と偏見による廃線指標
難易度☆★★★★
見所☆☆☆★★
ワクワク度☆☆☆★★
ガッカリ度☆☆★★★
総評
 保線区の専用通路になっていて、隣接する新線の補強工事の真っ最中です(2011年春現在)。
そのために藪に埋没することを免れてはいるものの、訪問時間を間違えると
保線屋さんと鉢合わせすることも十分に考えられます。
また、そこそこ人口密集地から近いので、別の探索チームと鉢合わせすることも。
沿線には思わぬところに列車防護施設があるので、そちらの探索も乙かもしれません。

ひっそりと参加中。
にほんブログ村 鉄道ブログ 鉄道模型へ


にほんブログ村

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

石巻の貨物線他雪かき ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。