幹線隧道三本勝負(2)

　この区間の特色は個性的なトンネルたちもさることながら、
いい具合に軌道敷が「植物に侵食」されていることでしょうか。
さまざまなタイプの架線柱が残存していて、それぞれに植物がまとわりついています。


マント群落の植物に絞め殺されそうな架線柱やら


同じく蔓を垂らした架線柱。

　冬季は探索しやすいシーズンではありますが、
夏季は攻撃的な緑に覆われて、また違った風情を楽しめるのでは?　と思います。


　降下地点からたどると二本目の隧道。こちら側は石造になっています。


　坑門直上には大仰な防護施設。
この路線の廃止理由は「頻発する土砂崩れ」でした。
トンネルの存在感に隠れてあまりクローズアップされませんが、
実は山側の森の中には、長大な防護壁や砂防ダムが軌道敷に沿って建設されていて、
山側から下手にアプローチすると、必ず防護施設に阻まれます。
これらも、軌道を守ろうとする工夫にあふれていて、見るだけの価値はあります。
　トンネル左側には防護柵へのステップがありますが、
最初の数段が潮風と湿気で腐食しているのでアタックはお勧めしません。


　このトンネルは延伸をしているようですね。
延伸部分のコンクリート壁には、なぜか警告ペイントが並んでいます。
この先の現役区間でも見た覚えがあるような??
電装系の箱はすべて腐食していて、中身が撤去されています。


　短い隧道なのですぐに先が見えてきます。巻き立て用の板目が美しく残っていますね。
この先はこの区間のハイライト。絶景を望む直線区間です。


　コンクリート造の反対側の坑門には木製の銘板が踏ん張っていますが、
文字の判別はうっすらできる程度。



にほんブログ村

コメント 3

　こんばんは。

　廃線探索レポートを見ると、映画「スタンドバイミー」を思い出します。どこまでも歩いて行きたくなってしまいますよね。

　夏の廃墟めぐりはスズメバチとかに襲われそうで嫌ですが、廃墟が最も美しく見える季節でもありますね。
by 裏山の探検隊 (2011-08-02 22:11) 

HALさま、nice!ありがとうございます！
by はまさん (2011-08-03 20:21) 

裏山の探検隊さま

　これで軌道が残っていたら言う事なし!　なんですが、
ここまで規模が大きいとなかなか難しいです。
頭の中はスタンドバイミー以外の何物でもなくなっていますけど(^^)

風景としては絶対夏の方がきれいだとは思うんですけど、
蚊やら蜘蛛やら毛虫やら、夏の探索はちょっと嫌ですね・・・
先輩諸氏からは「甘いッ!」と言われそうですが。
by はまさん (2011-08-03 20:26)